享年?行年? どちらを使えば…。|戒名彫刻 位牌 お墓の吉祥

享年と行年の違いと使い方について

故人が亡くなった年齢を表すときに「享年」や「行年」という表現を使うことが一般的です。
どちらも正しい表現ですが、その意味や使い方にはそれぞれ少し違いがあります。
この記事では「享年」と「行年」の違いや使う場合について解説します。

享年とは

「享年」は、「天から享けた年数」という意味を持ち、一般的に数え年で表されます。数え年は、人生の年齢を生まれた年を一歳として計算する方法です。
「享年五十四」などのように表されることが一般的ですが、最近では減らし年齢を使う場合も増えています。

「享年」はこのように「天から享けた年数」を示す意味が強いため、素直に人生の長さを表すというよりも、神聖性や特別な意味を含める場合に適しています。

行年とは

一方、「行年」は「この世で行った年数」という意味を持ちます。
こちらは「享年」とは違い、人生を修行の場として捉える意味が強く、精神的な意味合いを重視する場合に適します。「
行年」も数え年で表されることが多いですが、最近は減らし年齢を使う場合も増加しています。

たとえば「行年三十七年」といった表現は、一生を修行として覚えるニュアンスを含む為、宗教的な環境で使われることが多くあります。

どちらを使うべきか

「享年」と「行年」は、どちらを使用しても正しいとされ、法律や一般的な決まりはありません。
しかし、宗教や地域の慣習、そして親族の伝統によって、選ばれる表現が異なる場合もあります。

例えば、元々のお墓に添える場合は、例えて「享年」を使用していたなら、新たに「行年」に変えるのは避けるべきです。
新しいお墓を建てる場合には、親族や宗教者と十分に相談した上で、選択をすることが重要です。

問題を避けるために

人生最後の表現である「享年」や「行年」をこだわりなく選ぶためには、石材店や、菩提寺のご住職に直接確認することが最も確実です。
例えば、既存のお墓には何を使用していたのか、地域的な慣習はどのようなものかを確認しておくことは、後悔や問題を避けるために必要な手順です。

結論として「享年」も「行年」も、同じように大切な意味を持ちます。
ただし、その選択は情報を集め、親族や菩提寺のご住職の意見を聞いた上で、合意のもとに決めることが重要です。

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