11月も終わり、今年も12月を残すところとなりました。年の瀬を控え、何かと慌ただしくなる時期でもあります。
この時期にたまに聞かれることが、年末年始にお墓参りをしても大丈夫ですか？です。特にお盆やお彼岸みたいに決まった風習でもありませんが、年末年始にお墓参りをなさっても問題はありません。特に行動制限の無い年末年始ですので、帰省された際にお墓参りに行かれるという方もいらっしゃると思います。

注意点といってそんな大げさなことではありませんが、まずタイミングです。もし都市部などから帰省される方がいらっしゃれば一緒にお参りに行かれるのも良いですので、日程を調整されてみてはいかがでしょう。但しゲン担ぎで29日は「二重苦」につながるとして避けられる傾向があり、31日の大晦日は様々なことが重なりご先祖様にお礼の思いが片手間になりやすいことから「ついで参り」や「一夜飾り」を連想するとされ、これも避けられる傾向があります。あと宗派や地域によっては大晦日や正月三が日にお参りに行く風習やしきたりがあります。但しご家族やご親戚に「年末年始のお墓参りは避けてほしい」という方や年末年始にお墓参りを避ける風習やしきたりがある地域などはお参りを避けた方が無難かもしれません。

あと注意いただきたいのが天候です。もちろん冬の時季ですから防寒対策をしっかり行い、風が強い場合はお線香は遠慮していただくのも大切な点です。それに山間部にあるお墓は朝夕の冷え込みで足元も悪くなっていることもあります。日が陰る時間も早いですから、日中のお参りをお勧めします。

お墓参りに行かれた際にお掃除をされると思いますが、皆様が見落としがちなのが水場です。霊園やお寺さんによっては、冬は水道管凍結防止の為に不凍栓から水を止めている所も多く、また冬場は水道の使用を禁止している所もあります。なのでペットボトルなどで持参することをおすすめします。お掃除も軽く濡らした雑巾で埃や土汚れを拭き取る程度で大丈夫です。水を大量に使うと気温によっては凍って滑りやすくなり非常に危険ですので充分に注意してください。

どうしても落とせない汚れが気になる方は、建立した石材店やお掃除のプロに依頼するのも一つの手段です。無理にたわしでゴシゴシ擦ったりすると表面を傷つけたりします。汚れの程度により使用する道具などがあり、わざわざ買い揃えてお参りに行かれるのもひと手間ですから、気軽にご相談いただきたいと思います。

来る新年を歳神様とご先祖様をお迎えして、新たな気持ちでお正月を過ごされてみてはいかがでしょうか。