観光地や大切な思い出の風景を、写真とは違った形で残したい——そんな願いを叶えてくれるのが「影絵彫刻(シルエット彫刻)」です。
写真のようにリアルでありながら、石材という堅牢な素材に刻まれることで、風景や想いを永遠に残すことができます。
今回ご紹介するのは、長野県・上高地の名所「河童橋(かっぱばし)」と、その背後にそびえる雄大な「穂高連峰」を題材にした影絵彫刻の作品です。
上高地の河童橋と穂高連峰
まずは、実際の上高地で撮影されたお写真をご覧ください。
青く澄み渡る空、新緑の山々、清らかな梓川の流れ。
そして木製の吊り橋・河童橋には多くの観光客が訪れています。
日本有数の山岳景観を背景にした、美しい一枚です。
完成した影絵彫刻
先程の写真をもとに制作された影絵彫刻がこちらです。
石の上に刻まれたこの作品は、細部にわたり写真の雰囲気を忠実に再現しています。
山の稜線や雲の濃淡、橋の構造や川の流れまで、白と黒のコントラストを用いて表現されています。
まるで一枚のモノクロ写真のような印象です。
写真を影絵風に加工した見本
さらに、写真から影絵彫刻の完成形に近づけるための「影絵調加工」見本がこちらです。
実際に彫刻に入る前には、上記のような白黒階調で確認を行い、石材への反映に適した陰影バランスを整えます。
この時点で完成イメージがより具体的になり、お客様とのすり合わせがしやすくなります
影絵彫刻とは?
影絵彫刻とは、写真をもとにして石材に陰影をつけながら絵を刻む技法です。
主に黒御影石などの黒系の石材を使用し、白と黒のコントラストを活かして風景や人物、建物などを表現します。
サンドブラストやレーザー彫刻といった加工技術を駆使することで、まるでモノクロ写真のような作品が仕上がります。
特徴
写真を忠実に再現できる
耐久性が高く、風雨にも強い
オリジナルの1点ものとして制作可能
アート性が高く、ギフトや記念品としても人気
制作の流れ
1.写真選び
鮮明で構図にメリハリのある写真を選びます。
2.画像加工
白黒変換と階調調整を行い、彫刻に適したデータに。
3.彫刻作業
サンドブラストやレーザーで丁寧に石に刻みます。
4.仕上げ・確認
表面処理と最終チェックで完成度を高めます。
思い出を「石」にするという選択
旅行で訪れた思い出の場所、故人が愛した風景、あるいは人生の節目の記念として——影絵彫刻は、ただの記録ではなく「心を込めて残す作品」です。
石に刻まれた風景は色あせず、年月を経てもその美しさを保ち続けます。
まとめ
影絵彫刻は、風景や思い出を「時間を超えて残す」新たな手法です。
写真にはない趣と重みを持ち、贈答品・記念品・モニュメント・お墓など、さまざまな場面で活用されています。
「大切な一瞬を、永遠のかたちに」
その想いを、石に刻んでみませんか?